16日目は長丁場になりそうなので頑張りましょう!
昨日は35番・清瀧(きよたき)寺に手が届かなかったので、その分が今日の行動に加算されます。36番・青龍(しょうりゅう)寺を過ぎると次の宿泊地はおのずと須崎しかないため、総距離が約40kmになります。今日は気合を入れていきたいと思います。
東京版に例えると位置関係に若干違いはありますが、「新宿・ビジネスイン土佐」⇒「笹塚・35番」⇒「新宿・ビジネスイン土佐」⇒(レインボーブリッジ・宇佐大橋)⇒「お台場海浜公園・36番」⇒(レインボーブリッジ・宇佐大橋)⇒「新子安・一福旅館」です。え、宇佐大橋はレインボーブリッジほど大きくないだろって、ま、イメージですから…。
朝食前の6:30過ぎに、宿に荷物を置いて行動開始します(お寺が7:00からオープンしているので、その時間から逆算した行動になります)。ホテルの面している東西に走る県道から、北側に細い路地を進みます。梅雨の最中ですが、今日も天気が良いです。
水路に沿って西に曲がりました。カーブミラーに「清瀧寺」の案内があります。土佐市内の2つのお寺は、35番が「清瀧」、36番が「青龍」と、「サンズイ」の有り無しで読み方が大きく違うのが面白いところです(海に近い方がサンズイが無いとはこれ如何に…)。
数分後には絵になる光景が…。
北向きに向きを変えて、目指すはあのお山の方かな…。
国道56号を越えて10分ほど歩くと、だいぶ郊外感がでてきました。
右に曲がって歩くと、「清瀧寺」の案内看板が見えてきました。山の裾野に高知自動車道が通っていますが、その下をくぐって左(西)に向かうようです。
高知自動車道をくぐったら、だいぶ弱気な道になりました。左の山の中腹を目指す感じです。
情報どおり極狭な道となって山に入っていきます。どれだけ登らされるのかな…。7:00。
おや、そんなことはお構いなしのノー天気なキャラクターに出会いました!水中で綱引きをするなんてとんでもない鯨くんだ!
徐々に高さを稼いでいきます…。
斜面が分かりにくいでしょうが、この斜度は結構急なところですよ…。
急な斜面をクリアすると仁王門が見えてきました。7:11到着です。
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35番・清瀧寺(きよたきじ)
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清瀧寺は、思ったよりも登った感じがなかったですが、景色を見ると、27番・神峯寺ほどは登っていませんが、32番・禅師峰寺よりは登っていたようです。やはり、朝のお寺は清々しく良いものです。
一旦、宿に戻りましょう!
さあ、見晴らしの良い清瀧寺を7:38に出発です。
帰り道で、お遍路さん接待所の案内を発見。今回は宿に荷物を置いてきていますが、荷物預りのサービスが利用できれば、人によっては便利で良いのではないでしょうか。
自動車道をくぐる手前の民家にて。巡っているといろいろと目に留まるオブジェや標語があるものです(横にはお遍路さんの絵もありました)。
さて、街中に向かいます。土佐市は最寄りの駅がないにもかかわらず、町が栄えているように思われます。昔から車が主流の街づくりなのでしょうか。
宿の近くに戻ると、一目でわかる「.comBANK」こと高知信用金庫の高岡支店がありました!
8:30頃、「ビジネスイン土佐」に戻り、サンドウィッチなどで朝食をとりましたが、9:00に出発です。
土佐市の沿岸・USA(うさ)をめざして!
これから向かう宇佐は、ワンダーフォーゲル部に所属していた大学一年の夏合宿で訪れたことがあります。剣山の縦走を終えた後でのロード(平地を歩いて旅をする事)初日宿泊地でした。当時は、今回同様、須崎に向かったのですが、横浪黒潮ラインと呼ばれる半島部分はあまり景色が利かなかった覚えがあるので、今回は内海を歩いてみたいと思います。
まずは、宇佐に向かう県道まで水路に沿って移動します。
さあ、「青龍寺 4km」の案内がありました。ここで南に向きを取ります。
30分も歩いていませんが、弥九郎橋を渡る頃には行く手に山が現れてきました。この先には塚地峠が待ち受けているのです。
そんな中、メーメーと応援してくれる奴らがいました。
9:52に宇佐2kmの看板が見えました。
右側に東屋とトイレが見えてきました。
公園として整備されています。
へんろみちですが、ハイキングコースとしても整備されています。昔は、主要街道としてカツオや塩の運搬でにぎわったようですが、明治の終わりに仁淀川寄りに郡道が整備されて歩く人も減ってしまったとのことです。今は、塚地トンネルが整備されてこの公園の脇の道を車が行きかっています。
「塚地峠まで840m。高低差140m」の案内看板もありました。山道を進みます。
少し登ったところで、年配の方がゆっくり登っていました。野鳥を撮影しに来ていて、先ほど看板にあったヤイロチョウは姿を見たことがないとのことでした。
道は広くないので、多くの人が昔ここを通っていたのが嘘のようです。水戸黄門の八兵衛なは嫌な峠越えだったんでしょうね。
塚地峠に着きました。10:25。看板がいろいろ出ており、奥に進むとハイキングコースのようですが、こちらは左下に向かいます。
その前に、小夏で喉を潤しましょう。多分、茶屋があるとすれば平らになっているこの辺かなと思いつつ…。八兵衛はこの茶屋でも団子でも食べていたのでしょうか…。
峠から少し下ったところが展望抜群で宇佐の街並みが一望できました。右側の中央に赤い橋が見えますが「宇佐大橋」です。この向こう側に海が内側に入り込んで内海を形成していて、「横浪三里」と呼ばれています。確かにクネクネと陸路を辿ると12~13kmになります。
この展望台の近くに「ごみを捨てるな」と「カン、ペットボトル 捨てな」の表示がありました。ん、以前、徳島18番・恩山寺の手前で「火をつけな」という表示があって違和感がありましたが、今回の看板で「捨てるな」と「捨てな」が同時に表示されているということは「火をつけな」は「火をつけるな」という事だったのかもしれない、ということが判明しました。
峠から20分ほど山道を下りてくると次のような開けた場所に出ました。
ほどなく街中に入りました。30年以上前は自由時間に買い物に来た気がするけど、全く心当たりのある建物などはありませんでした。
海沿いの道に出ました。看板のとおり、真っすぐ行くと須崎方面、左折すると青龍寺方面(黒潮ライン経由で須崎)です。
時間は11:23なので、お昼にしましょう。宇佐大橋の手前に「海賊料理 新漁丸」というお店がありました。早速、入りましょう!
海鮮丼をお願いしましたが、このボリューム!よし、午後も頑張ろう!
お店にお願いして、荷物を置かせてもらうことができました(某日テレの「電波少年」ならば「好感触~!」というナレーションが入るかも)。
さて、そうと決まれば、早く青龍寺に行って帰って来なければ!11:53に出発です。できれば、行き帰りで30分×2、お参り30分で、13:30に帰って来るのが理想です。というのも戻った後で、行程は残り20kmはあるので、1時間で4kmペースでも5時間はかかる訳です…。
ん、宇佐大橋を渡るところで雨がポツポツ来ました。あー、傘も雨具も持ってきてないー。持ってきているのは、「線香、ろうそく、ライター、納経帳、納め札、財布」のお寺グッズのみです!んー、ここは、戻らずに進撃あるのみ!(そんな葛藤があり、行きの橋の画を撮りそこないました)
さて、宇佐大橋を渡り終えると右側にへんろみちの案内があるので進みます。
てな訳で登り始めましたが、この井尻峠が塚地峠と同じように登らせる訳ですよ!
ちょっと急いでいるから、ブレたのがいい感じに写ってるねっ…て、いやちょっと疲れてきた…。
景色が見えたけど、こりゃ登ったわー。お寺はこんなに山の上でしたっけ…。
その後、結構下りました。所により、塚地峠より急な感じがしました。
その後、住宅街に出た(てっきり寺の駐車場にでも出るものかと思った)後に、一本道を辿っていきます。
12:38、ようやく駐車場の奥に山門が見えました。⇒結果、40分近くかかりました。
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36番・青龍寺(しょうりゅうじ)
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青龍寺は、行場と長い石段があり独特の雰囲気のあるお寺でした。土曜日ということもあり参拝客も多かったですが、荘厳な雰囲気があり、時間があればもう少し滞在したかったですが、ヒマはないので…、さあ、時間見て行動しよう!
荷物を回収して須崎を目指しましょう!
13:05出発です。
そういえば、この近くに明徳義塾のキャンパスがありますが、大相撲の朝青龍はこの明徳義塾に相撲留学に来ていたので、お寺と学校の名前から「朝青龍明徳(あきのり)」と名付けられたそうです。お騒がせ行動が多かった横綱ですが、分かりやすいところは嫌いじゃなかったです。
山ルートは登って降りて時間がかかるだけのようなので、帰りは、海沿いのルートを辿りましょう。
難なく、10分ほどで海沿いの竜の浜「ドラゴンビーチ」に出ました。ちなみに、この辺りの地名が「竜」というようです。こりゃ、あのへんろみちは昔をしのぶためのもので、実用としては海沿いルートが正解です。
竜の浜の近くに、土佐龍温泉「三陽荘」があります。
13:33頃、宇佐大橋に到達しました。山ルートよりはやはり早いようです。
結局、「新漁丸」に着いたのは13:45頃でした。荷物をいただき、納め札をお礼にお渡ししました。ありがとうございました。
さて、この段階で残り20kmあるのはなかなかチャレンジングです…。今日宿泊予定の「一福旅館」は素泊まりなので途中で連絡しておけば、大きな支障はないと思われます。
宇佐大橋から10分も歩いていないうちに須崎市に入りました。
内海の浦ノ内湾は穏やかで湖と錯覚するくらいです。
さて、一時間ほど歩いて15:00も近くなってきたので、トワイライトゾーン(TZ)対策で水分を補給しましょう。
海沿いは、せり出しているところが山になっている所が多いので、アップダウンが出てきます。
行く先の左側が山がちになっています。横浪三里の中間点である唯一のトンネルがあるところです。
塚地峠や今までの焼山寺なんかを考えればたいしたことないのですが、今日は結構距離を歩いて、TZに入っているからこたえてきています…。15:33。残り13km。
10数分をかけてトンネルまで上がってきました。歩き遍路をしている時はトンネルの中が上りなのか、下りなのかも結構気になるところです。そう、トンネルは平らではないのです。このトンネルは何となく登って、下っているように見えますね(登り基調だとテンションが下がります…)。
トンネルから出て、高台から海を望みます(左カーブだし、意外な方向に海が見えた)。
道はその後、右に大きく曲がって、海岸線に沿っていました。斜面に植わっていたのは柑橘系の木で、それを表すように「ぽんかんの里立目」の表示がありました。
立目の集落の先で16:00になりました。これは、第2弾のTZ対策が必要です。高知の長浜でもらった「ぼうしぱん」を温存していました。これを投入しましょう。ガダルカナルお父さん、いただきます!
ここから何とか頑張って、内海の奥手の集落、浦ノ内までやって来ました。まだ、横浪三里は1.8kmほどあります。16:50。
浦ノ内の先の休憩所で休んだのですが、写真を撮っていませんでした。疲れていたのでしょう…。
ようやく内海の底(?)が見えてきました。あの工場のようなところが最奥です!
最奥に来てみると、そこは、普通の防波堤のようになっていました。
左から青龍寺経由の横浪黒潮ラインを合流します(昔は左側から歩いて来たんですね)。17:20。
須崎へ行くには、まだ山がそびえていました…。
10分ほどトンネルがありました。なかったら大変だよ、文明に感謝!
トンネルを抜けて、あと5kmほどなのですが、なかなか街に近づく感がない。足も疲れて痛くなってきた…。
おー、オシャレへんろ小屋だ。ちょっと休みましょう。17:54。宿にもあと1時間ぐらいという事を連絡しました。
さて、騙し騙しで行きましょう!おっ、見覚えのある須崎のプラント(実際はセメント工場)だっ!
20数分歩いて、住友大阪セメントを通過。18:28。
徐々に住宅も見えてきました。
川を渡るとショッピングタウンが見えてきました!
このショッピングタウンに「すき屋」があったので、夕食にすべく牛丼のテイクアウトを購入して「一福旅館」に向かいます。
宿は踏切を渡って駅と逆側の左に曲がったところでした。18:56に到着です。
いやー、長い一日でした。
早速、お風呂をいただきます!
牛丼を食べ終え、他の飲料などを調達しに近くのローソンに行きました。
明日も34~35kmほどの行動が待っているので、早いところ休みましょう。では、また!
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