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今日は、39番・延光寺に昨日行くことができなかったので、朝一番にお参りします。その後は西に向かい宿毛市街を抜けた後、北に進路を変えていよいよ愛媛県に入ります(途中、松尾峠という山道があるという情報をBQ21氏から得ています)。室戸のあたりから、主に海岸線が長かった高知県ですが、今日でお別れとなると感慨深いです…。
今日は宿毛市の隣の愛南(あいなん)町を40番・観自在寺を過ぎ、その先の「民宿磯屋」をまで行きます。"え"媛県なのに"あい"南町と読むので、愛南町を意識して県境越えについて話すと、つい「愛知県」って言っちゃうんですね。距離は約30kmです。
39番・延光寺に向かいましょう!
朝食をいただき、「鶴の家旅館」を6:50に出発して早速2.5kmほど先の延光寺に向かいます。
途中まで国道56号を進みます。
10分ほど歩くと電柱に「→」のシールがあるので左(北側)に曲がります。
ここで、カーブミラーに再び「→」シールがあります。曲がると…。
わっ、おばあさんが道端にいるのかと思いました!実は、お地蔵さんでした。コロナ対策でマスクで防備しているので案山子よりもリアルでした。
よし、半分以上来ましたね。田んぼの横を歩きます。
ほどなく、国道から曲がって来た通りと合流して、中村宿毛道路の下をくぐります。(この有料道路を山に向かって進む景色は徳島の3番・金泉寺から4番・大日寺に向かう感じを思い出しました。)
お寺の近くの民宿から、歓迎なのか、はたまた警戒なのか、注目をしている輩がおりました…。
警戒をかいくぐり、延光寺の駐車場までやって来ました。7:18着です。
延光寺には、車で来られたとおぼしきお遍路さんもいらっしゃいましたが、おー、バタンキュー21(BQ21)氏が早くもお参りを終えていました!やはり、宿毛から平田まで列車を使用(R&B)しましたね。今日、BQ21氏の宿は愛南町柏の「民宿柏坂」までなので平田から38kmありますが、宿毛から宇和島まではバスが出ているので、場合によってはバスを使用すること(B&B)も念頭に入れて行動するそうです。
また、連絡を取り合いましょう!
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39番・延光寺(えんこうじ)
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延光寺は明るく広い境内の奥に本堂、大師堂がある分かりやすい造りで、赤亀と目薬の井戸など名所も備えた、土佐国最後の札所として印象に残るお寺でした。
まずは宿毛を目指します!
では、宿毛を目指して西に向かいましょう!8;00出発です。
これは、山越え…。
森を通り過ぎただけで、また田んぼに戻りました。
ほどなく国道56号に戻り、1時間ほど歩きました。中村宿毛道路の「宿毛和田」ICが近づいてきました。やはり地方は無料区間が設定されていますね。⇒みんな国道を通らなくなりますが良いのでしょうか…。
IC付近のローソンで一休みです。おっ、ちょっと、BQ21氏!ドクターペッパーは無いけれど、北海道限定の「ガラナ」がありましたよ(コーラ味に近い味)!サッポロの「Ribbon ナボリン」に匹敵するレアさ加減です。⇒つい買ってしまう奴がここにいました…。
40番・観自在寺は、電柱の案内で左になっていますが、右に行ってみます。右に行ってもgoogle mapで市街地に出られますので…。
10分も歩かないうちに松田川を渡ります。
左側が河口なのですが、山の向こうの方で海に出るようなのです。方向的には右側の山の方に進むため、今日は海を見ることがなく高知を去ることになりそうです…。
橋を渡り切った左側にオシャレヘンロ小屋発見。逆サイドなので休憩はせずに進もうと思います。
観自在寺にはどのように行きましょうか…。
街中に入り、道は北側に曲がりました。本来ならば、左の北東方向に行くべきなのですが、案内がありません…。
ついついそのまま北に歩いて突き当りの国道56号まで来てしまいました。途中の学校のあたりで左に曲がると山を登るへんろみちの方向に行けるとは思うのですが…。⇒BQ21氏やガスルー氏が持っているへんろみち協力会の地図があると心強いです。市販の歩き遍路のガイドマップはへんろみちが全く書いてありません。google mapで大体の方角は分かるのですが、山道までは定かではないので…。
国道のT字路で、へんろみち方向に行くか、国道56号を宇和島方面に行くか、休憩がてら座って検討していると、救世主登場!近所のお母さんが話しかけてくれました。「へんろみちは左に曲がってトンネルを進めば行ける」「大深浦という集落を通って行く(地元では"おぶかうら"の様な発音)」ということでした。
早速、トンネルを通ってリルートします。10:40再始動!
実は、松尾峠について遍路の方のブログ(先達)を探ると「ローソンの先の川を渡る」様なキーワードが出てきます。あまり、先達の助けは借りずに来ましたがここでは参考にさせていただきます。
住宅街を登って行きます。
間違いない案内板が出てきました!
ちょっとでも登ったので宿毛市街が見渡せますね。一応、海も見る事ができます。
さらに、登って行きます。
この先は、山道になります。
所々、舗装路になり、道は進んで行きます。
しっかりとした道標がありました。
この区間は手作りの看板が非常に目立つのですが、ありがたいお言葉なども表示されています。ただし、時々、コワいお言葉も…。「人生 逃げ場なし」
良い感じの竹林を抜けて行きます。途中ハイキングか遍路かはわかりませんが男性の方とすれ違いました。
鳥獣用の捕獲檻が見えてきたと思ったら…。
え、トラ?ビニールのオレンジのトラが何匹も宙に放たれています!
この辺りにはイノシシ以外にも鹿が出るようで電気柵が設けられていました。花札ではいいコンピなのですが、やはり招かれざる客のようです。「NEWいのしかクン」の愛称とイラストまであるのがスゴイ…。
突然集落が見えてきました。
このお宅を左に横切って、また森を抜けるようです。
途中、落ちていたみかんを清掃しました。11:20ですが、今日は店がないので行動食で
池が現れて集落が見えてきました。「小深浦」という集落です。
しっかり田植えがされています。山奥だと限界集落になってしまう所もありますが、今歩いてきたところは、昔ながらの里山を繋ぐ道になっていて、非常に風情もあるので是非受け継いで欲しいと思います。
小学生が作ってくれた案内板です。
「小深浦」から、峠と呼ぶほどでもない切り通しを進みます。ここを越えて「大深浦」に向かいます。
進んで行くと、ここでも沼が見えてきました。集落の近くにはため池があるというのは、昔は当たり前で、旅人は歩いていて民家が近いなと感じられたのではないでしょうか。
ちょうど12:00になったところですが、この先の道標にはすでにお参りを済ませた延光寺まで10.6kmの表示があり、ここまで13kmほど進んだことになりますが、まだ30kmの半分に満たないです。うーん、頑張りましょう!
「大深浦」に入ると「松尾坂口番所跡」の案内看板がありました。要約すると江戸時代の四国遍路は東の甲浦(東洋町)とここ松尾坂以外は出入りができず、旅人は1日、200~300人が通っていたそうです。西に行くにはここを通らざるを得なかった訳ですね。
さて、松尾峠が近づいてきました。
集落を抜けて、左ヘアピンカーブを抜けると山の入口が待っていました。
この先の赤点線で松尾峠まで伸び、それから先が青点線で至一本松となっています。
道は、相変わらず山道ですが、宿毛からMTB(マウンテンバイク)で来られなくもないです。
ダートになりました。ツワブキに似た花が咲いていますが、確か冬の花ですね…。これは、違う種類なのかな…。
12:30になりました。飲料のゴミ箱があるところに「山道です」の看板がありました。確かにここからは傾斜がきつくなります。
この辺りに植えられていた松並木は戦時中に木材と松根油に使われてしまい、根こそぎ掘られてしまったそうです。
石段が出てきました。
ところどころに石畳がありますが、重要な街道だったので雨水による土砂の流出を抑えるため敷いたそうです。
また、地元の咸陽小学校の激励メッセージが数多く掲示されているので、頑張らざるを得ません。
13:00過ぎの松尾峠至近と思われる場所に男性2名がいらっしゃいます…。えっ、BQ21氏じゃないですか。「そろそろ、来るんじゃないかと思いました」ってどういう事。⇒松尾峠のこの景色の良い場所で、土佐寒蘭を栽培されているハンドルネーム・HIRO氏とお会いしてだいぶ長い間話をされていたそうです。
寒蘭は、10月末~12月初旬の寒さに向かって開花することから寒蘭と呼ばれ、温暖な土佐の他には紀州、日向・薩摩で主に栽培されているようです。
HIRO氏からいろいろと宿毛についてのお話を伺いました。宿毛は「河口の湿原に生えた葦が枯れた状態を"すくも"」というのが由来だそうです。
また、この地は渡来人の秦氏が移り住んだそうで、そこから郡名が「幡多」になったとのことです。(地名は、好字二字で表すように詔が出されたので、「粟」が「阿波」に、「泉」が「和泉」、「木」が「紀伊」になったという話がありますね)
登って来る時のメッセージを作ってくれた咸陽小学校はHIRO氏の母校だそうです。
近くに大師堂があります。これが松尾大師です。
お参りさせていただきました。
松尾峠には、国の境を示す石碑がそれぞれ建っていました。
その対面にやはり建っています。
HIRO氏、いろいろな話ありがとうございました。14:00を過ぎていますがなかなか有意義な時間でした。
さて、ここから先はBQ21氏との「ばたひかり」コンビで進んで行きましょう!すでに、我々は愛媛県に入っています!
階段も整備されています。松尾峠は愛媛県側の方が道路が良いとのことです。(よく聞くのは高知は貧乏、愛媛は金持ちという、高知県の方の自虐ネタです…)
30分ほど歩き、山道を抜けた後の舗装道路は林道クラスでしたが、キレイに舗装されていました。
さて、15:00になり県道をショートカットした春日神社の前に良い休憩場所がありました。
TZ対策として食料を投入しましょう(今日はちゃんとした昼食を摂れませんでした)。
さて、ここから宿のある御荘までは12kmあります。おまけに、昼間、地図検索などをしたので携帯の充電が少なくなっています(バッテリーチャージャーはコードに不具合があるのかなかなか充電されません。)カメラはセーブします。
国道56号に合流し、16:45頃です。すれ違うのは宇和島自動車のバスで、高知県のバスよりかなり新しいノンステップバスでした。⇒愛媛県金持ち説はひとつ検証がなされました。
さて、BQ21氏は本日の宿が食事つきなので、そろそろ向かわなくてはいけません。現在16:54です。「坪ノ内橋」バス停から17:16宇和島行きのバスがあるので、宿のある「柏」には17:46に到着できます。明日はここからB&Bですね。では、今日はこれにてお疲れさまでした!
さて、私はといえば、今日は素泊まりなのであと6.7km頑張りましょう!
17:00頃、携帯に連絡がありました。「民宿磯屋」の女将が心配して連絡をくれました。一応あと1時間30分はかかりそうだと連絡させてもらいました。
その後はひたすら国道56号を西に歩き、城辺(じょうへん)、御荘(みしょう)の中心部を抜け、御荘公園の先の「民宿磯屋」に着いたのは18:30でした。
女将さんからは、夕食は近くの大介うどんが良いとのことだったので、まずは風呂に入ってから向かう事にします。
女将さんとナイターを見て談笑した後、19:40に大介うどんに向かいました。ちなみに、女将さんはヤクルトスワローズファンです。
こちらのうどんは何玉でも値段が一緒で、揚げ物の値段はそれぞれ+αになるシステムの大介うどんです。
帰りがけに近くのローソンに寄って翌日の朝食を調達してきました。
さあ、今日も頑張りました!では、おやすみなさい!
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