雑記帖

「バンクシーって誰?展」に行って来ました。

2021年12月3日

鑑賞するきっかけは一枚の絵でした。

今年の6月、四国八十八ヶ所巡りで愛媛県を歩いていた時に一枚の絵を見つけたので何気なく写真を撮りました。いかにもパンクシー的な感じなので「大変です!すぐオークションに掛けなければっ!」「なかなかウィットに富んでいますね」と掲載しました。

場所は今治市 伊予国分寺を出て南にすぐのところです。

その後、ご覧になった方から「あの壁のバンクシー風の落書きは、自由にお書きください的な意味なのかな?もしかして、バンクシーそのものとか!?」とのご意見をいただきました。⇒ご自由にお書きくださいの発想はなかったので、なるほどと思いました。(バンクシーが道後温泉に入りに行った帰りに仕事して行ったとは思えないけど…でも、茨城にも出現したみたいですしね…)

答えは地図を調べて分かりました。この壁が「唐子工芸」という看板製作会社だったのです。google mapのストリートビューで県道156号沿いを確認するとラットの姿が確認できます。この会社は看板屋なのに看板を使った広告を出していないのです。バンクシーもどきのラットと入口に看板屋とわからない洒落た看板のみ。なかなか、シブい会社ですね。是非、作成した看板を見てみたいものです。

映画のセットのような展覧会へ。

ということで、ふとした縁から、久しぶりに展覧会を見に行くことになりました。絵画などは守備範囲外なのであまり行く機会がないのですが、TVのワイドショーでも紹介していて、写真撮影可能で、当時の風景の再現などをセットのように再現しているという触れ込みもあったので、終了間近に急いで行って来ました。

場所は、品川区の天王洲アイルですが、京浜急行「北品川駅」からも15分少々なので歩いて行ってみます。途中、旧東海道の商店街がありますがここの散策は今回スルーします。

駅から東に5分ほど歩くと船溜まりがあります。

旧海岸通りを通り越して、運河を渡れば、会場の「寺田倉庫G1ビル」です。

「JAL Innovation Lab」とかも入ってるようです。JAL本社近いからですしね。

巨大なスプレー缶がお出迎えです。

スタインウェイのショールームは青山に移ったようです。

入るまでに30分弱並んで待ち、入館時に音声ガイドの端末を借りました。中村倫也氏が案内してくれます。

ガイド番号のある場所で数字を押して再生するのみ。

さて、入って行くと確かに普通の展覧会ではありませんね。セットが組まれてます、ここはTVでも紹介していた、坂道のように斜めに建物をセットしたところですね。最初なので写真に遠慮があります。

お連れの方がいれば斜めに立ってもらうといいんでしょうね。

2014年に政府通信本部近くの公衆電話に描かれたもので、スパイ行為に関する風刺です。この絵は偽物ですが、セットとともに雰囲気を楽しむというのはなかなか新しい体験です。

ギャラリーは結構いるのですが皆さん配慮して撮影しています。

ひとつひとつ額装されているものもあります。ハリケーンの災害対策に対して風刺している作品です。左上に音声ガイド案内のマークがあります。

写真を撮りながら説明を受けられるのも良いです。

作品とは関係のないオブジェも作られていました。

本当に捨てている人もいるかも…。

バンクシーを撮影している写真家によるショット。さすがに顔は分からないようにされていました。

何者でしょうか。

いました!四国で見たラットの仲間です。この作品は「ロンドンは機能していない」と揶揄したバンクシーの作品をキング・ロボというライバルが「I ♡ London」に書き換えたものだそうです。

ラットは弱い側の象徴で良く使われるらしい。

壁のセットには、プロジェクターでラットが登場する粋な演出がありました。

本物だったら怖いね。

右がオリジナルの"真珠の耳飾りの少女"ならぬ"警報機の耳飾りの少女"で警備産業に対する批判で描かれたものが、コロナ禍になり誰がやったか分からないがマスクをつけられたもののレプリカです。

マスクはつけても耳飾りは警報機のままなんだ…。

ちよっとチープな感じだけどガード下のような演出もありました。

テーマパークでは石の重厚感はなかなか出ないですよね…。

何気ないセットはいいかも。

これでペンキの臭いがしたらリアルですが、気分悪くなる人もいるかもね…。

ラットのシリーズも飾られていました。

いたいた。悪さはしないように。

催涙ガスに巻かれるコゼットもありました。警察関係者が催涙ガスを使ったことに対する抗議とのことです。

Amazing grace!

ハンマーボーイです。

やはり、正面から撮影しないとだめですね。

「Elephant in the room」は英語の慣用句で、部屋の中に目立つ象がいるのに誰も話題にしない⇒見て見ぬふりをする事を指す言葉なのだそうですが、象を壁紙と同化させて目立たないようにさせる点がウィットに富んでいて個人的には好きな作品でした。

この英語の慣用句はシリーズ化されないですかね。ためになるしなー。

実際には本物の象にペイントしたという解説があったのですが、それもスゴイですね。

大きい!

そうそう、これも見た事のある作品です。

パネルで小さく飾られていましたが…。

対面には大きく壁面に描かれて、ダイナミックでした。

火炎瓶の替わりに花束…。

戦争シリーズは切ないですね。

毛糸玉の替わりにガレキ…。

シュレッダーにかけられたこの絵は、「世の中はお金じゃない」ということを表してくれたならばいいのですが…。

代表作になっちゃいましたね。

バンクシーに関しては、賛否両論あり、作品を発表した場所や方法など問題のある点もあるかもしれませんが、考える機会を与えてくれている点では評価されるべきではないかと思います。日本で同様のことを行う人がいたらちょっと眉をひそめてしまうかもしれませんが…。

出口です。

全体として、参加型のアトラクションのように楽しく巡る事ができました(本物ではないものを鑑賞してそこそこ楽しめるというところはユニークです)。音声ガイドを聞けたのも良かったのかもしれません。そろそろ天王洲では展示が終わってしまいますが、名古屋で同じ内容の展覧会が開催されるようです。

また、別のバンクシー展が原宿でも行われるようですが、こちらはどういう趣向なのでしょうか?

たまには、普段と違った所に行くのも良いものです。

帰りにちょっと寄り道…。

さて、帰りも京浜急行方面に行ってみましょう。「新馬場駅」のちょっと北側から第一京浜を目指します。

北馬場参道通りです。「新馬場」は昔は「北馬場」と「南馬場」の駅でした。

第一京浜までやってくると、「品川神社」が見えてきます。そう、左上に富士塚があって、ここに行ってみたかったのです。

京浜急行からよく見えます。

石段を途中まで登った左側に富士塚への入口がありました。鳥居の向こうに「足神社」があり、マラソンを走るので怪我の無いようお願いしておきました。

足神社には「猿田彦神社」と表示されていしまた。

さて、登っていきますが、すでにこの時点で「二合目」でした。

そういえば、夏には富士山も登りましたっけ…。

鋭角に手前に登るようになっています。見えているのは「八合目」ですか。

実際の富士山だと八合目が長いので、これは助かります。

頂上に到達!

ご来光ではなく、夕陽の富士山です。

電車は結構下に見えます。

オレンジ色は京成の3100形のようです。ビルも夕陽でオレンジに。

では、「品川神社」にお参りしていきましょう。

明日も良い一日でありますように。

今日は帰りましょう。では、また。

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