市民マラソンが再開され始めました!
コロナとの戦いの中、スポーツ界も大会が開催できない状況が続き、市民マラソンもご多分に漏れず中止が相次いでいました。2020年3月以降の大会は、地方自治体の後援がない公園内や河川敷をグルグル回る競技会がかろうじて行われる程度で、公道を使用するロードレースは行えなくなっていました。
それが、コロナが落ち着いてきたことにより、10月31日に金沢マラソン、11月7日に富山マラソンが開催されました!〔参照:中日新聞、富山新聞〕‥金沢マラソンは石原良純氏が参加していましたね。
このニュースはうれしい限りで、4時間を切るのがつらくなってきた私も11月28日の富士山マラソンにエントリーしています。ロードレースとしては2020年2月の高知龍馬マラソン以来の1年9か月ぶりで、大会2週間前とういうこともあるので、野外練習がてら隅田川を走って夜景をご紹介します。
隅田川沿いを上流に向けて走りましょう。
隅田川は堤防の内側に水面に近づけるための親水テラスが造られている箇所が多く、私の住む台東区とお隣の墨田区には一部を除いて川面に近づいて散策が楽しめます。川沿いのコースのため吾妻橋付近を除き信号待ちをしないで走ることができます。皇居ランに飽きた方は変化球としていかがでしょうか。
蔵前橋
では、自宅から一番近い蔵前橋からスタートします。蔵前橋は東京マラソンのコースになっていて、行きは約20km地点、帰りは約28km地点と2回渡ります。フルマラソン慣れしていない方はこの辺から辛くなってくる所です。個人的にはライトアップされた今回の橋の中では一番キレイではないかと思っています(上部の水平の照明を緑か紫に統一したらさらに良いと思いますが…)。墨田区側に渡って上流に進みましょう。
【昭和2年(1927年)製 アーチ橋×3連 蔵前橋通り】
厩橋
蔵前橋から約500mほど上流に進んだ所に架かっています。蔵前周辺は昔はおもちゃ・花火問屋や装飾品店などが多かったのですが、最近はカフェやリノベーションされた洒落た店などが増えて東京のブルックリンなどと言われています。⇒ちょっと言い過ぎ…。都営大江戸線の「蔵前駅」は厩橋からの方がアクセスしやすいです。
【昭和4年(1929年)製 タイドアーチ橋×3連 春日通り】
駒形橋
厩橋からさらに500m進むと駒形橋です。真ん中と両脇の形状が異なっているので、デザイン面ではポイントが高い気がします。この近くに「浅草むぎとろ」「駒形どぜう」など浅草の有名店があります。上野方向に歩いて行くと浅草郵便局を過ぎたあたりから仏具店が軒を連ねています。台東区にはかっぱ橋の食品道具街、花川戸の靴、浅草橋のアクセサリー材料店など専門店がまとまっているので人によって気に入ったエリアが見つかると思います。
【昭和2年(1927年)製 タイドアーチ橋&アーチ橋×2(両脇) 浅草通り】
吾妻橋
駒形橋から300mほどで、東武浅草駅、雷門のお膝元のザ・浅草といった感じの所にやって来ます。台東区側には「神谷バー」はじめいろいろなお店が並んでいて、雷門までは5分もかかりません。台東区側には隅田川ラインの乗り場があって、浜離宮経由で日の出桟橋まで遊覧が楽しめます。
【昭和6年(1931年)製 アーチ橋×3連 雷門通り】
対岸のアサヒビール本社の「スーパードライホール」の屋上のモノは「う〇ち」ではなく「炎のオブジェ」で、その隣の22階の「アサヒビールタワー」はジョッキと泡をイメージしています。
親水テラスは一旦橋の手前で途絶えるため一旦堤防の外に出て、佃煮の老舗「海老屋總本舗」の前の信号を渡って坂を登り、右カーブして墨堤通りの信号を左折してください。スカイツリーの見える枕橋を渡り、また堤防沿いに出られます。
すみだリバーウォーク〔隅田川橋梁(東武スカイツリーライン)〕
東武線の鉄橋の脇に歩道橋「すみだリバーウォーク」ができたので真ん中まで行ってみましょう。吾妻橋からは400mほどです。墨田区側は枕橋の横から入って行きます(通行可能時間:7:00~22:00)。明るい時間だとスカイツリーのマスコット"ソラカラ"ちゃんが2カ所隠れているので探してみたりするのもよいのではないでしょうか。〔参考:東京ミズマチHP〕
【昭和6年(1931年)製 トラス橋 鉄道橋、歩道橋‥令和2年(2020年)開通】
言問橋
枕橋から上流側は隅田公園になっているので、堤防の外を走ります。400mほどで言問橋をアンダーパスしますので信号待ちなしでランニングできます。言問橋はライトアップの面では地味で目立たないのですが、下流の両国橋と並んで「三大ゲルバー橋」になっているようです。詳しい解説は「建築学生が学ぶ構造力学」のサイトをどうぞ。
【昭和3年(1928年)製 ゲルバー橋 言問通り】
桜橋
言問橋から500mほどで、桜橋に着きます。他の橋は関東大震災直後に整備されたものですが、この橋は昭和後期の新参者です。上から見るとX形をしていて車は通れないことからTVや映画のロケに使われることも多いです。台東区側はリバーサイドスポーツセンターがあり、墨田区側は「長命寺桜もち」「言問団子」など和菓子の名店があります。
【昭和60年(1985年)製 連続鋼X形曲線箱桁橋 歩行者専用】
普段はこの橋で折り返しますが、今日はもう一つ上流に行きます。
白髭橋
桜橋から白髭橋までは1km少々あり、これまでの中で一番距離があります。台東区側はこの橋を通る明治通りから北側は荒川区になります。墨田区側は荒川から旧綾瀬川が流れ込んでくるところまで続いています。白髭橋は中央のアーチから外側に鋼材が伸びていて時代を感じさせるデザインです。
【昭和6年(1931年)製 タイドアーチ橋 明治通り】
ドラマなどで、スカイツリーの見える土手が出てくることがありますが、この上流の荒川区の南千住汐入で撮影している事が多いです。
折り返して、下流に向かいます。
ここまで、5km弱走りましたが、毎月のレース本番が長距離練習(!?)だったのが、今は無くなってしまっていて、足ができていませんね。もっと走らないと…。とにかく戻りましょう。
帰りは、桜橋まで墨田区側を走り、桜橋から台東区側に移りました。
吾妻橋は隅田川ラインの乗り場があるため親水テラスから一旦上に上がる必要があります。
ちょっと寄り道します。
隅田川橋梁(総武線)
蔵前橋をスルーして600mほど進むと、総武線の鉄橋の下を通過します。
両国橋
蔵前橋から800mほど歩くと両国橋に一番近づけます。近づけます?行かない?ええ、実は台東区側の親水テラスはこの先の神田川合流により一旦切れているのです。下流に行くには神田川の柳橋を渡って行けばいいのですが、両国橋に行くには中央区に入ってしまうので、今回はキリ良くこれにて帰宅したいと思います。下流はまたの機会に…。
【昭和7年(1932年)製 ゲルバー橋 京葉道路】
13kmほど走ることができました。みなさんも北風の吹かない穏やかな日に夜景を見にいらしてはいかがでしょうか。別に走らずに、気に入った橋の間を散歩するのもいいと思います。え、お前はもっと走れって…。その通り、今回は"ブランク永井"なのでマラソンは5時間以内を目標に頑張りたいと思います!では、また。
後日、別件で調べものをしていた時に「東京の橋クラブ」のページがありましたので追加掲載します。これはなかなか"タモリ倶楽部"モノです!(2021.11.18追記)