雑記帖

山道でのルートミスについて

前回は、地図で現在位置探しをしてみましたが、街中では目印になる道路、線路、建物などがあるので手がかりが多く使えると思います(逆にいろいろありすぎて迷ってしまうケースもアリ・笑)。これが、山の中などルートが限られている場合は、道標が非常に重要で、文字通り「今後の行方を左右します」。四国88カ所を巡った時に、ルートミスをしたのは決まって山の中で、①6日目・慈眼寺、②27日目・出石寺③42日目・弥谷寺(逆打ち)でした。山道で道が違うなと思った場合は元のわかっている場所まで戻らなくてはなりません。②は違う道に進んでいましたが、復帰できそうな道がちゃんとあったのでリカバーできました。③は行き過ぎたので元の場所まで戻って、翌日正しい道を進み直しました。その中で①別格3番・慈眼寺に行った時はルートミスをリカバーしそこなって、完全にルートロストしてしまいました。さて、その失敗の手順をみてみましょう(トホホ…)。

宿泊していた「ふれあいの里さかもと」では慈眼寺までのルートを記した案内地図を配ってくれます(親切です)。問題はこの地図の位置でいうと「鶏舎に登らない」の後の地点で起きました。ニワトリの鳴き声がするのでそちらは注意していました。

地図の一部です。丁寧にマーキングしてくれてます。

はい、そのあたりの模様です。

舗装路なので調子よく歩いていました。

あれ、舗装路が切れて行き止まりっぽくなっています…。

右側に登って行けそうですが…。

ピンクのテープが貼ってあるので行ってみましょう…。

行ける?

歩いていない訳ではないですが、ちょっとおかしい気がします。

けもの道じゃない?

で、次の写真のプレートの見えるところまで戻りました。⇒地図を見た人は分かるかと思いますが、これが「土の道を登る」だったのです。ですが、その時はそんな風になっているとは思っていないので、坂の下からプレートを見て、方向は坂の方向を指しているから下りで間違いないと思ってしまったのです。

この写真は帰りに通った時に撮影したものです。やられたー。

一応、あやしいと思ったところまでは戻ったのですが、正しいルートを探し出せませんでした。この後どうなったかというと、下のルートが正しいという推測の元に動いて、結局は舗装道路の見えるところまで下ってしまいました。最終的には斜面をジャンプしていますが、場所が悪かったらそんなことができずに転落の危険性がありますので良い子はマネしないで下さい(かと言ってもう一回プレートの所までは戻りたくないというのは多くの人が考えるところかと思います)。

昨年、百名山の奈良県・八経ヶ岳で遭難事故が起こりました。これは、あまり通らないルートを通ったのが発端でしたが、分岐点の道標に通るべきルートの案内がなかったことが原因の一つでもあったようです。

また、そもそも道標が誤って建てられていた事によって遭難が起きた事もあったようです(こんな事はあり得ないのですが…)。昭和25年11月初旬の谷川連峰・仙ノ倉山で山の東側に建てるべき道標が、西側に逆向きに建てられていて、濃霧と強風に加えて小雨が降ってきたこともあり5名が犠牲になったそうです。1名は正確な読図ができたようで生還することができました。

そうそう、でも地図があるからといってちゃんと進めるとは限りません。アップできていませんが「四国遍路の補習・復習Ⅲ」で焼山寺に行った時に、焼山寺北東の「二宮」という集落に車を停めて「柳水庵」に向かう時のお話です。今回は慈眼寺のような失敗がないようにYAMAPの地形図を用意しました。県道を右下から登って、赤線の〇印の所までアクセスしたいのです。

なんだ、右下の九十九折の途中から道が出ていて、川の所から登山道があるから近道だな、と思って途中から266のあるあたりまで舗装道路を歩きだしました。すると、途中で車のおばちゃんから「この先の道は通れないわよ」と声を掛けられました。そんなに歩いていなかったからよかったです。おばちゃん、ありがとう。と、いうことで、国土地理院発行の地図が今はアップデートされていないため、道が記してあっても信用ができない事があります。ましてや、舗装道路ですら、最近多くの自然災害でどうなっているかわかりません。YAMAPなどの赤線の所は割と信用がおけますが、台風などがあった後では確認するに越したことはないですね。高速道路などは新しく造られていますが、高度経済成長期に造られた山奥の道路などは逆に通れなくなっていたりしてもどかしさを感じます。

以上、ルートミスのいろいろでした。日ごろから気を付けましょう!

(おわり)

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