四国88カ所の歩き遍路をしていて「地図は苦手なんだよね」という方に出会いましたが、案の定予想もつかないルート選択により、損した行動をされていました。もともと「方向音痴」という方もコツをつかんで、場数を踏めば地図とお友達になれると思います。
今日は、ポイントを「3点」押さえれば現在位置がわかるという、"ひかりたび方式"の地図の見方についてお話します。
ケース① JRガード付近
実際の地図と写真を見て進めましょう。今日は、「御徒町駅付近」にやってきて、これから「二木の菓子」に向かうという設定です。
突然車で降ろされて、このような景色のところにいます。あなたは地図のどのあたりにいるでしょうか?(車道からの風景であることはこの際忘れてください・笑)
まず、道路、線路、川などの特徴をつかみます。それから建物やお店がポイントになります。
そうすると、①電車のガードが見える。②広い幹線道路にいる。など⇒2つのポイントがインプットされます‥これを地図上から推理すると下のようにAかBのあたりということになります。
さて、あとはもう1つのポイントがあれば分かります。振り向いてみましょう。何が見えますか?
③左手に「松坂屋デパート」がありますね。
ということは、Aよりも駅寄りの「★」が現在位置でした。「二木の菓子」に向かうには付近の路地を北に進めば行ける。といった具合です。
実は、一枚目の写真で、電車の行先がどこかなのかわかればすぐに位置がわかりました。京浜東北線の電車が「大宮行」だったとすると、①左が上野方面、②右が東京方面という事が分かります。⇒その時点で地図の西側(左)にいる。③道路の左に「かつや」があったので大体の現在位置が把握できるはずです。
ところで、今回のケースでは「御徒町駅」付近のガードがある広い通りは1本だったので、判別がしやすかったですが、仮に2本あった場合はどうすればいいのでしょうか?
手順は一緒です。①電車のガードが見える。②広い幹線道路にいる。⇒この時点でそれらしい所はA~Dまでになりますが、振り向いてみると車道左側に「松坂屋デパート」が見えるので、正解はA近辺なのです(Cだと車道右側になってしまう)。
結構この辺かなと地図上で思い浮かべるのが大事で、多分、地図に慣れている人はA~Dが特定出来たらそのエリアの中で、地図上から3つ目のポイント「松坂屋デパート」を探していくと思います(3つ目のポイントは地図に出ていそうな建物などを探す)。地図に慣れていない人はA~Dが特定できているはずなのに、①ガードが見える、②広い幹線道路の情報をまだ気にしすぎてしまったり、3つ目のポイントどころか4つ、5つ目などを探してしまったりしているのではないでしょうか。
ケース② 大きな交差点付近
さて、同じように2問目です。
今度は大きな交差点で降ろされました。あなたは地図のどのあたりにいるでしょうか?
まず、①453号・春日通り、②437号・中央通りという2つのポイントがわかりました。そうです、通りは1ポイントずつになります。「上野広小路」という情報もありますがこれはこの2つのポイントの裏付けになります。地図上で見ると、通り名称は出ていませんが、453号と437号が交差する所に「上野広小路駅」があるので間違いないでしょう。地図の右側を縦に走る道路ではないですね(こちらは道路上に高速道路が走る国道4号でした)。
この時点では3つ目のポイントが確定していないのでどこにいるのか確定できていません。地図に慣れていない人が間違えやすいのは、この時点で現在位置を思い込みで確定してしまうことです。この時点ではAかBかわからないのです。
さて、交差点の対角線には何があるでしょうか?
③「松坂屋デパート」がありますね(別にCMをしている訳ではないですよ・笑)。
これで、Aにいることが確定できました。「二木の菓子」に行くには、横断歩道を線路の方に渡って2つ目の角を左に行けば良いですね。
もし「松坂屋デパート」が改装工事をしていて建物が判別できなかったらどうしましょうか?一枚目の写真の横断歩道を右に渡った所に「←上野駅」の看板がありました。一枚目の写真の「437号・中央通り」を写真の奥側に進むと「上野駅」なのですね。では、写真の奥が北ということになって、地図上の現在位置もわかります。⇒ケース①の電車の方面によって2ポイント確定できるように、道路でも方向が分かれば良いということです。
人によって方法は違うかもしれませんが、とりあえず今回は"ひかりたび方式"の地図の見方をご案内しました。
※ちょっと誇張したところがあります(実際には近いところのお店などを参考にするケースが多いでしょうね。松坂屋デパートばかりありませんから・笑)
(おわり)