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さあ、今日のお寺を巡ったら、残りは別格20番と88番のお寺を残すのみとなります。ブログの初日に『時計の文字盤を例えると、3時(霊山寺)から時計回りに2時(大窪寺)を目指す…』と記しましたが、まさに1時を過ぎて終わりを告げようとしております。ところが、この先の別格20番については歩きについての情報があまりなく、また、最高地点・雲辺寺よりも高いところにあるのです。とにかく、今日はその麓の塩江まで行って宿泊したいと思います。⇒途中の高低差がよくわからないのでちょっと不安…。
「八栗新道駅」から86番・志度寺までは4km弱、そこから87番・長尾寺までは約7km、塩江までは22kmあるので今日も33km以上の歩きになりそうです。頑張りましょう!
「八栗新道駅」から86番・志度寺へ
さて、「ホテルルートイン高松屋島」の朝食をいただいて、「八栗新道駅」に向かいたいと思います。今回巡った中で「エクストールイン」と「ホテルルートイン」は大浴場があり、ベッドも広めで、朝食も付いているため、私の中では評価が高いホテルです。
7:12にホテルを出発して最寄りの「潟元駅」に向かいます。「ホテルルートイン」は駅からちょっと離れていますが、近辺に飲食店は揃っています。写真の"ゴーゴーカレー"、"マクドナルド"の他に"やよい軒"、"すき家"などがありました。
「潟元駅」に到着すると「琴電志度」行がやってきました。
7:38に昨日の場所に到着しました。
国道11号を5分も歩くと「道の駅 源平の里むれ 500m」の案内がありました。バタンキュー21(BQ21)氏は昨日のお昼にこちらでランチをとり、今日は長尾寺付近に宿泊しましたから、今頃は88番・大窪寺に向けて歩を進めているはずです。
そういえば、昨日BQ21氏より『クレイジーランナー「犬走タリオ」氏が明日結願予定で、遭遇するかもしれない』と連絡をもらいました。それでは網を張っていなければいけません。
道の駅を過ぎた所で、国道から海寄りに一本入った道を進むように道標が出ていました。
そして、500mほど歩いていると、赤い服の方が私を走って抜かしていきました。思わず口に出していました「タリオさん?」。いやー、本当に遭遇することがあるんですね!犬走タリオ氏でした。
この後、彼は軽快に走り去って行きました。
その様子がこちらの冒頭と14:13頃にちらっと出ています。彼はこの後、88番で結願したあと、この日のうちに1番・霊山寺まで走り抜けて19:27に到着していました!この日の行動は『80km』!彼は納経こそしていませんが、この行動自体が修行ともいえる行為で、それぞれのお遍路の形があるんだなと思わせてくれました。タリオ氏、天晴!
ことでん・志度線の踏切を越えたところで、海が近くに見えました。
町中に入って行くと、年貢米を保管していた蔵の用心のために建てられた石灯籠の案内板がありました。お蔵番という役を平賀源内も担っていましたが学問の道に進んだため退役したととのことです。
8:25には「平賀源内先生遺品館」を通過しました。
「平賀源内先生旧邸」です。
「讃岐街道」沿いには、趣のある町家や蔵が所々で見受けられました。
「讃岐街道」をそのまま直進していくと、86番・志度寺に入って行きます。8:37。
仁王門の手前右には、平賀源内の墓所「自性院」があります。こちらは志度寺を起源ととして独立した3つのお寺の一つです。
では、お参りしましょう。
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86番・志度寺(しどじ)
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志度寺は、草木に囲まれたお寺で、私はお寺の色が出ていて良いと思います。人によっては、蚊にさされやすいのではないか、造園用のクレーンがいつも置いてある、など気になる点もあるようですが…。運慶作と伝えられる仁王門と昭和50年建立のものとは思えない五重塔の佇まいが見事でした。
87番・長尾寺に向かいましょう。
さて、9:12に長尾寺に向かいましょう。
天気が良くなってきました。
さらに、高松自動車道をくぐります。
道路にはサイクリング用の「大窪寺20km」の案内がありました。「長行池」という池があり、池の左奥は「オレンジタウン」という比較的新しい住宅街のようで、駅も平成になってから開業しています。
少し進むと「当願堂」というお堂とその前に東屋がありました。小休止しましょう。
「当願堂」を出てすぐ右にへんろ道の案内があったので入って行ってみます。暑いので日陰になるかと思いきや、あまり変わりません。
見た目は涼し気ですが、暑いのは変わらなかったです。⇒実際にはへんろ道は右に続いていくようだったのですが、どうも左側から県道に戻ってしまいました。
国道に戻って正解です!「飯田桃園」の前の桃の木が「この果実はどなたでも持ち帰り自由です」の看板がありました。一ついただき、非常に美味しかったです!いままで、ミカンの木などで同様の案内があっても季節柄いただけなかったので、ここへ来てご相伴にあずかれました。ありがとうございました。
「飯田桃園」の先でへんろみちが左に伸びていたのですが、google mapを見てメリットを感じなかったのか直進しました。
ミニストップがあったので、11:00のおやつ・"ハロハロの温州ミカン味"をいただきました。
川の手前で、長尾寺は右折の案内が出てきました。
非常にローカルな感じの路になりました。
「←旧へんろ路」の案内があり、橋の名前は「へんろはし」です。
街中に入って行きました。
1766年に秋田の清水九兵衛という方が「南無大師遍照金剛」「これより六丁」の石碑を建てたとの案内がありました。
長尾寺の東側に来ましたが、東門が分かりませんでした(後でストリートビューで確認したら、住宅の間にあってこれは分かりません…)。仁王門に続く通りを西側に曲がりました。
ほどなく87番・長尾寺の仁王門に到着しました。11:35。
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87番・長尾寺(ながおじ)
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長尾寺は学校の校庭かと思うくらい(私の小学校は校庭を斜めに使って50m競争をしていたので、本当にそれより広いです…)本堂の前に広いスペースがあり、前の志度寺とは対照的です。お遍路の皆さんは88番・大窪寺に向かう前にこの広いスペースで何を思うのでしょうか…。
前山ダム経由で塩江に向かいます。
さて、今日は明日の前線基地である塩江まで行かねばなりませんが、まだ距離がありますので、頑張って歩きましょう!その前に、12:10になっていますので、腹ごしらえをしないと…。10分もしないところに「セルフうどん元気」がありましたので入ります。
マイブームの肉うどんです。
さて、12:35には戦線復帰です。
間違いなく山が迫って来ましたね。
この近くにはお地蔵さんが祀られていました。こちらは1861年に広島の忠左衛門さんが136回目の四国巡礼中に亡くなったのをこの近くの3村の方々が供養したというのが由来で、以降、行き倒れのお遍路さんなども供養してきたとのことです。昔からのお遍路文化が根付いている四国ならではだと思います。
その先で左にへんろみちの案内があったので辿ってみます。
途中、多数の仏像やら何やらのあるお宅がありました。
さて、県道3号に戻ると道が登っていきます。
前山ダムが見えてきました。
ダム湖が見えてきました。
ここで、県道とダムは左に曲がりますが、へんろみちは直進します。ただ、ここは一旦左の道の駅の方に曲がって寄り道して行きます。
というのも、「道の駅 ながお」の向かい側に「おへんろ交流サロン・前山」があり、ここで歩き遍路で完歩した人は「遍路大使任命書」を無料で発行してもらえるからです。寄っていきましょう。
こちらで、お手続き&お接待いただきました。奥には展示室があり、お遍路に関する様々な説明をはじめ、貴重な文献や308回巡礼した方の真っ赤になった納経帳などを見る事ができます。
「遍路大使任命書」は7月から登録番号が新年度に切り替わり、1番が7/2にユーチューバーの"お祭り金魚氏"、2番が7/3に"原監督"、3番が7/5の午前中にBQ21氏と回っていた方(後にチェリー氏と分かる)と4番が"BQ21氏"、それから5番が私でありました。
お、BQ21氏から連絡が来ました。結願した模様です。いい顔してますね!
30分以上長居をしてしまいましたが、いろいろお話が聞けて良い時間でした。この先、まだ宿までは16kmはありそうです…。大窪寺への人気ルートは道の駅の前を通り過ぎてダム湖の上流から女体山を経由するルートで、BQ21氏はこちらを通って行っています。
私は、直進する看板まで戻り、途中の多和というところまで、大窪寺と同じルートを辿ります。ただし、靴のかかとがすり減っているので、花折山へんろみちではなく舗装路で進みたいと思います。
徐々に山道の傾斜が増していきます。
何かプレハブのような建物が見えてきました。
おー、だいぶ登りましたね。
こちらは、さぬき市の「建設残土処分場」でした。
この後、もう少々登った後、登って来たのと同じような道を下り、額(がく)峠というところで県道3号に合流しました。
それから1.5kmほど下った所が「多和駐在所前」の交差点です。大窪寺に行く場合はここを左に曲がります。16:03。
この後は丘を上下しつつ国道377号となって進みます。すでに16:30です。
おおっ、三木町なんて初めて聞く町ですね。
ほどなく、集落との分岐に出ましたので、集落の中を進みます。左はバイパスのようです。集落の方に進みます。
この道路表示板は絶滅危惧種です!左が「穴吹15km」右が「高松33km」と表示されていますが、国道193号は道路が良くなって実際には距離が短くなっているのでは…。見通しの悪い交差点なので、左側にバイパスを作ったようです。16:43。
ここから登りですね。ガソリンスタンドの廃墟が残されていました。
5分ほど歩くと、国道193号用なのかずっと香川県を歩いていたのに、「ようこそ香川県へ」と歓迎されてしまう。
途中セメント工場のようなところを過ぎて分岐から10分ほど歩くと峠のピークと思われるところまでやってきました。
7月に入ったし暑い訳です。温度計は30℃です。ふうっ。
おっ、今日お世話になる「新樺川観光ホテル」の看板が見えてきました。
麓の方からgoogle mapで検索すると、この国道193号をなぜか避けるルートが検索されるのですが、これだけ路肩がないと歩き遍路の方にはオススメできないですね。
ここへ来て、まさかの高松市へ逆戻り。
何やら、レストランの廃墟が見えてきました。国道193号は道幅が狭いからちゃんと店前にパーキングがないと入りづらいからダメですよ。←余計なお世話。
何気なく歩いていると、「香東川」の文字。えっ、昨日の朝、高松の下流の方の河川敷を歩いたあの川!
川筋は、まだ細いです。
香東川の流れに合わせて右に左にカーブした後、真っすぐな道になってきました。
旧道を少々歩いたら、赤い「落合橋」に出ました。ここを左に進むと明日の目的地、別格20番・大窪寺に着くようです。今日の所は宿に向かいましょう。
対岸に渡り進んで行くと「塩江(しおのえ)温泉郷」の表示がありました。
ほどなく、「新樺川観光ホテル」の橋を渡ろうとした時に、一台の車が橋の横に停車しました。宿泊者の方かと思いきや、親切な方で"巻寿司"のお接待をいただきました。「今日は1泊2食付きなのです」とも言えず、ありがたくいただきました。
丘を越えて、よくたどり着きました!
さて温泉に行きましょう。
そして、お食事です。
天ぷらもいただきます。
巻寿司もいただきます。
さあ、明日に備えて休みましょう。
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