歩き遍路

【歩き遍路47日目】高松市塩江町安原上東「新樺川観光ホテル」⇒さぬき市多和兼割「八十窪」

2021年12月9日

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今日は、とにかく別格20番・大瀧寺に行くのが最優先です。宿に荷物を置かせてもらい、空身でのピストン行動となります。距離は片道 約13km、標高946mなので久々にガツンと来るような行動です。その後、88番・大窪寺の付近の宿「八十窪」に向けて15km弱を歩きます。合計で40kmを超えることが必至なので、久々に心してかかりたいと思います。

実は、昨日の古い道路標識のあった清水という集落から、阿讃縦走路という山道が大瀧寺まで伸びていて、これを使うと県境の尾根沿いに6.6kmで直接登る事ができるのですが、今の靴の"かかと"が無くなっている状態では危険があるので、舗装路を使って行きたいと思います。(またの機会に、阿讃縦走路を使って歩いてみたいものです…)

屋島の下りはグリップが効かず滑っていました…。

大瀧寺に向けて

7:00に朝食をいただき、7:40に出発です。

ホテルのエントランスです。

「大滝山」「椛川ダム」は右折の案内が出てきました。「大滝山」の時は「瀧」ではなく、「椛川ダム」の時は「樺」ではないのが日本の地名の難しい所です。

昨日渡った赤い橋を渡ります。

落合橋を渡り、県道106号を進むと「樺川荘マンション」が見えてきました。後で聞いた話ですが、こちらは1、2階を温泉施設、上層階をマンションとして運営してきた「樺川荘」が倒産してすべてマンションになったそうです。「新樺川観光ホテル」も西館はレジデンス棟になっていました。塩江温泉郷は西側にいくつか温泉施設があったのですが、2017年にまとめて閉館したので、転換期を迎えているようです。ダムの近くに「さぬき温泉」もあるのですが、ネットで予約できるのが「新樺川観光ホテル」なので今回宿泊させてもらいました。

香川県で温泉郷は希少なので頑張って欲しい!

ダムの堰と大滝山らしき山容が見えてきました。うーん、やっぱり雲辺寺ぐらい登る必要があるみたいですね。

ま、行くしかありません!

椛川(かばがわ)ダムはまだ建設途中でした。

「←お遍路さんはこちらへ」の看板と警備員さんアリ。

時折、急登もありますが、車道なのでおおむね緩やかです。

建設用のトラックなどが時折通ります。

8:28にはちょっとした展望が望めるところまで来ました。

今日はもっと歩きますよ!

右下にダムの堰が見えてきました。

左には「ダム管理事務所」

堰の部分を越えたから、下りになるんですね、それは残念…。

とにかく道が新しいです。

結構な高さのダムです。⇒それもそのはず、後にわかりましたが、香川県最大のダムを作っていたのです。

注水試験も行っているようです。

その後のダムの様子を「旅カメラ」さんがレポートしてくれていましたので、ご紹介します。⇒香川の由来なども掲載してくれています。

一旦、ダム湖の脇の水平道を歩くような感じになります。

「大瀧寺」「西照神社」は直進とのことです。

対岸の道路はまだ未整備のようで、橋脚が2本立ったままです、正面の山から沢が流れているようなので、橋で越える工事をするのですね。

下に見える道路は注水されたら水面下に沈んでしまうのかな…。

建設済のところは、ブロックのように下を固めて道が造られていました。

インフラ整備は技術の上に成り立ってますね。

徐々に、対岸との距離が近くなってきました。

「市道の付け替え工事を行っています」は湖底を通っていた道かな…。

いよいよですが、川を渡ります。もともとはこんなに小さい川なのに…(実際はダム湖にはこちらより水量の多い、複数の川が流れ込んでいました)。

さあ、もっと上流に向かいましょう。

山に入って行く感が増してきました。

ここからは人の出入りが少なそうです。

お、香川県のご当地 車線減少マーク「○○」も出てきましたね。

やる気になってきやがったな…。

ここで、分岐がありました。左は町道(現高松市道)「野田大相線」との事でこの先にも集落があるのでしょうか。

ここは右ですね。

車だと走りたくない道幅ですね。

さらにこのような景色に…。

ガードレールがあるからまだいいか…。

ついに変化が現れました。え、「伐採地だから?」、それもありますが、上に道が見えてきました。ここから九十九折の登りが始まります。

大規模に伐採だな…。

google mapを見ると、9つの大きなヘアピンカープがあります。1つ目のカーブの前に以前住んでいたと思われる廃墟がありましたが、6つ目のカーブから先に数軒の住居がありました。これは6つ目のカーブ前のハウスです。

使われているかは分かりません。

6つ目のカーブの途中に小屋がありました。

パラボラアンテナ?

その先に住居発見!軽自動車が停まっていますので、ご在宅でしょうか…。

ポツンと一軒家ではないにしても、生活が大変そうです。

この先にもお宅が何軒かあって、その一つの入口には「公衆便所」があったのでびっくりしました。

年に何人も使わないと思いますが…。

わー、人かと思いましたよ。

ちょっとした家庭菜園だったのでしょうか。

どうやら、正面の尾根が阿讃縦走路らしく、中央から右に寄った所に電波塔が建っていますが、あれが大滝山手前のポイントのようです。次が7つ目のカーブです。9:50。

高度は稼ぎましたが、まだ距離はありそうです。

こちらのハウス跡地は、畑になっている様なので、どなたか来られてるようです。昔の方々はどのように生活していたのでしょう…。小学校は歩いたら2時間はかかったのではないでしょうか…。そういえば、今は使っていないそうなゴミ回収所があったのですが、そういう行政側も含めて大変ですよね。

郵便局も住民がいれば配達する必要がありますし…。

7つ目のカーブ以降は住居などはなく、ひたすら登って来ました。最後の9つ目を過ぎて少し歩いた所に建物が建っていました。10:20。

何でしょうか。(ちなみにこれから歩く県道106号は左上に延びています)

「若者集いの家休憩所」とありますが、今は使われていないようです。ちょっと不便なので、若者も集わなくなってしまったのかもしれません。

ここまでの道路事情を考えるとやむを得ません…。

先ほどのヘアピンカーブの時より、傾斜が緩くなった気がします。10:35に西から来る県道153号と合流します。

今歩いて来た道が側道という感じのT字合流でした。

後は、上下しつつも10:44には「0.1」のキロポストが見えてきました。

え、何でここだけちゃんと表示してあるの?

確かに100m先には県境があり、この先は徳島県美馬市です。大瀧寺は少し下るようです。

西照神社がこの右側です。

下っていきます。

もう着いたも同然かな。

西照神社へ上る参道を右手に通過します。

「シャクナゲの社」とのことです。

すると、ほどなく大瀧寺がみえてきました。10:50到着です。3時間少々かかりました。

ようやく来ましたね。

さて、お参りしましょう。

別格20番
別格20番・大瀧寺(おおたきじ)

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大瀧寺は廃仏毀釈により西照神社と分離させられてしまったうえに、昭和45年(1970年)に火災により庫裏や本堂などを焼失してしまったという歴史があるということを後になって聞きました。鐘楼は鉄骨の枠に吊るされ、大師堂は住宅の佇まいはそういう事だったのですね。山の上で人が来にくい事情もあり他のお寺よりも情報が少ないのですね。西照大権現のご加護がありますように…。

ホテルに戻りましょう。

さて、西照神社経由で麓に戻りましょう。先ほど通り過ぎた神社への石段を上ると狛犬が迎えてくれました。

正面に社があります。

こちらが拝殿です。

彫刻された横の柱が特徴的ですね。

立派な林です。こちらは火災を免れたのですね。

何年この景色を見て来たのでしょう…。

隣接する大瀧寺への石柱がありましたが、通行止めになっていました。

「順打」の字が見えます。‥表参道の事?

「願い石」に願いを込めて祈ると良いそうです。

授与所に「月神の石」があるそうです。

稲荷神社、祭神は宇迦之御魂大神です。

隣に「月の木馬」の絵がありました。

熊野神社、祭神は熊野権現、伊邪那岐大神、伊邪那美大神です。

「縁結びの社」の文字があります。

八大龍王神社です。祭神は難陀・跋難陀・娑伽羅・和修吉・徳叉迦・阿那婆達多・摩那斯・優鉢羅の八体です。

かわいらしいお社は、根香寺の手前にもありましたね。

境内で、昼食のパンを食べさせてもらいました。調達する店がなさそうなので、昨日長尾のコンビニで買っておいたのですが、ずーっと店はなかったので正解でした(今考えると巻寿司を取っておいてもよかったのに、3割引きのシールを見てしまったせいか昨日のうちに食べちゃったんですよ…)。

さあ、食事も済んだので、山を下りましょう。おや、ここが阿讃縦走路なのですね。

右上にはかすれた"へんろみち"の案内板がありました。

さて、11:47に出発して、県道153号との分岐に11:56に通過します。そういえば、車に遭遇したのは、県境からこの区間までに数台のみでした。西側の県道153号を使う方はいるようです。

ここは真っすぐ行かないようにしないとね…。

そして、「青年集いの家」を12:15に通過します。

隣に2階建ての建物もありました。

そしてヘアピンカーブの地点を下りて行きます。

やっぱり斜度のきつい所は12%はあったんですね。

そういえば、足元を見ると等間隔で数字は県境からの距離数を表示しているらしく、ここは「5.3km」地点らしいのです。

県境から1:15経っているので、確かに距離はそんなもんでしょう。

ダムが始まる橋まで数字が書いてありました。

この地点から頂上まで「6.9km」です。

道が広くなりました。まだ、水の少ないダム湖を見ながら進みます。

今度来る時があったら、対岸の道路も通れるようになっているでしょう。

帰りは、下り坂が多いので楽ですが、この地点だけ登りになります。

よし、あともう少し。

そして、14:30頃に「新樺川観光ホテル」に到着しました。

荷物を受け取り、ホテルのご厚意もありお風呂にいれていただきました。よし、これで気分を入れ替えて大窪寺まで歩けます。

お世話になりました。

大窪寺に向かいましょう。

「新樺川観光ホテル」を15:00に出発します。

途中までは、塩江に来た時のルートと同じなのでどんどん戻りましょう。清水峠までの間で三木までの県道を2本分けていきます。ですが、どちらとも狭隘な道らしく「大型車両通行不可」となっています。三木町役場は長尾線の途中の駅近くにあるので、ここから向かうのは大変そうです。

「希少糖研究研究センター」が気になりますね。

清水峠に差し掛かりました。祠があります。

ここからは下りです。

お地蔵さんというよりはお不動さんのようですが、道中の安全をお願いしましょう。

こんな所を歩く人も少ないと思います…。

ああ、この看板のポイントまで来たんですね。

だから、香川県にはまだ滞在しますって!

右側にガソリンスタンド跡地のあるところです。国道より先に左に曲がります。(ちなみに、この先の左側の金毘羅神社から阿讃縦走路が大滝山に伸びているのです。)16:43。

「←大窪寺」の案内があります。

「さぬき市」に戻って来ました。ここからは途中まで、国道377号をたどります。

「ようこそ 結願のまち」とのことです。

のどかな道が続きます。

来る時は歩くのに飽きていたところです。

池が見えてきました。ということは、国道377号をショートカットで曲がるポイントはそろそろですね。

こういう所に外来生物がいないと良いですが…。

自動車工場の手前を、左手下に行くというのはこういう事ですか。17:11。

では、この下の道を進みましょう。

祖江谷川を渡って、支流の槙川に沿うように進みます。槙川は大窪寺の近くから流れてきているようです…。と、いうことは登りですか…。

里山といった感じです。

広い道ではありません。

午前中に狭い道は嫌というほど歩きましたが…。

今日は7月6日なので、紫陽花も咲くのはラストスパートです。

所々にちょっとした上りがあります。

只今、17:37。写真を撮る影も伸びています。宿には暗くなる前には着ける旨連絡しました。

本当にトワイライトゾーンです。

ようやく、国道377号に合流します。右前の建物は「野田屋 竹屋敷」という旅館です。今回は縁がありませんでした。

国道は左の看板のところを左右に走っています。

国道377号に合流しました。

道が広いです。

ここでへんろみちは左への看板があります。国道とは全然別のところに連れて行かれそうですが、国道は槙川を渡るために一旦右に曲がるだけで、へんろみちとは平行して進むようです。

何だか風情のある分岐…、というより追分です。

造成しているようですが、何ができるのでしょうか。

ここも数年後はどうなっているでしょうか。

田んぼが見えてきて…、

何か、造成地よりホッとします。

え、ここでへんろみちですか。

意外な看板です。

これは、民家の裏庭ではないですか…。

お邪魔します…。って感じです。

里の路という雰囲気です。

先ほどの舗装道路は一本通ってなかったって事かな…。

脇を小川が流れています。

昔話の世界みたいです。

かと思えば、芝生のような所も歩きます。

お地蔵さんもいらっしゃいます。

そして、舗装道路に戻りました。のどかな田園地帯ですが、この先にお寺があるのかなと思えてきました。

地図的にはもう少しですが…。

すると、徐々に登りになり…、

まったく油断してました。

ここへ来て、結構登りますね…。

結構歩いているのでこたえます。

急に現れた民家の入口に、本物の犬がいるのかと思いきや作り物でした。

なーんだ。吠えられるかと思いました。

犬のお家から少し歩くと、急に景色が開けます。そう、大窪寺に着いたようです。

おお、着きました。

18:30なので、お寺のお参りは明日です。坂を下ったところにある「八十窪(やそくぼ)」にお世話になります。

女将さん、遅くなりました。

早速、お風呂をいただきます。

快適でした。

その後、女将さんのおいしい手料理をいただきました。結願ということで「赤飯」です。

いただきます!

聞くところによると、3日に原監督、4日にガスルー氏、5日にカメさんが宿泊され、それぞれの方から、私かBQ21氏がそろそろ来るぞと言われていたそうです。BQ21氏はこの日長尾寺から大窪寺を結願した後に、10番・切幡寺近くの「旅館八幡」まで歩いていたので、宿泊しなかったのです。

おうどんもいただきます。

さあ、明日は7月7日、七夕に結願です。その後、1番・霊山寺にお礼参りをするので、歩けるところまで歩く予定です。きょうは、長い行程だったのでゆっくり休みましょう。では。

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