遍路旅

四国遍路の補習・復習Ⅲ~#3

本日の予定は、不動霊場をまとめて回りたいと思います。残りは徳島県9カ所、香川県3カ所なので、本日は徳島市よりも南と西の地区を中心に7カ所ほどお邪魔します。

〔不動霊場〕14番・正光寺

まずは、四国21番・太龍寺より南西に位置する正光寺に向かいます。那賀川を遡り、お寺の建つ旧相生町の付近に行くには徳島市から車で1時間以上かかります(今日は7:30に徳島駅付近を出て、8:50に到着)。そういえば、那賀町は初上陸?!です。

入口の石柱。

立派な鐘楼がついた仁王門が建っていました。

結構な奥地ですが立派な門構え…。

山門の石段下に「師子光童子」はいらっしゃいました。

他の童子と雰囲気が違い、柔らかい感じがします。

不動堂は観音堂の脇に合わせて建てられていました。こちらは、弘法大師が太龍降伏、悪魔退散のため不動尊を祀り往来安全を祈願したことにから、交通安全に良いとされているそうです。

観音堂は1697年建築で徳島県南最古の木造建築とのこと。

こちらが、本堂で、ご本尊は地蔵菩薩。

新四国曼荼羅霊場の87番でもあります。

「師子光童子」は三十六不動の分とは別に建てられたものがありました。

でも、同じ雰囲気です。

お寺からの景色です。

のどかなところです。

お、六地蔵。

まるで全方向の警備をしているようです…。

さて、9:15にお寺を出て10分ほどで、道の駅「鷲の里」へやってきました。こちらからは21番・太龍寺までロープウェイで行く事ができます。

この後がロープウェイ駅。

施設内にはいろいろと展示物がありました。

お遍路さん発見!

残念ながら運行時間ではありませんでした。

ロープのみ撮影(笑)。

車で、10分ほど那賀川を下流に移動します。

あいかわらず川はキレイ。

20番・鶴林寺と21番・太龍寺を歩き遍路する場合には絶対に通る「水井橋」までやってきました。お遍路さんが1名いらっしゃったので。

チョコレートをお接待させていただきました。

〔不動霊場〕12番・建治(こんじ)寺

さあ、徳島市方面に戻りましょう。続いては、四国13番・大日寺の南側の建治寺です。鮎喰川沿いの徳島刑務所の近くから南側の山に入って行く訳ですが、車で上るとすごい急坂で、久しぶりに手に汗握る感じの道路でした。標高は300m少々なのですが、非常に高度感のあるところに建っています。

大日寺の途中で右手にこんな山あったんだ…。

さらに上に登ります。11:10。

歩きだったら大変ですなー。

階段の上がお堂になっています。

年季の入った階段です。

途中で「波羅波羅童子」がいらっしゃいました。ハラハラ!?

三鈷杵か何かを持っています。

こちらが本堂です。こちらのお寺は四国13番・大日寺の奥の院になっています。飛鳥時代に役小角が開いた後に、弘法大師が修行に訪れたとされています。

新しめの造り。

壁には天狗と烏天狗でしょうか。

河童かと思った…。

蔵王大権現(絶対秘仏)は弘法大師が刻んだものとされ、戦国時代に阿波藩主の蜂須賀家政が城に持ち帰った後、奇妙なことが起こり像が寺に帰りたがっている事が分かり、レプリカを寺に返したが収まらないので、2体とも返したという逸話があるようです。

阿吽の2つの権現像が存在することになりました。

こちらは大師堂です。

南無大師遍照金剛。

大日寺へのへんろ道がありました。

残念ながら車があるので遠慮しておきます(笑)。

寺務所と以前宿坊だったところのようです。

山の上なので、歩き遍路の方は少なかったのではないですか…。

〔不動霊場〕第11番・童学寺

続きまして、建治寺の北側の童学寺に向かいます。こちらは別格20霊場でお邪魔しました。11:50。

ユニークな形の山門。

童学寺は弘法大師が7歳から15歳まで書道や密教などを学んだお寺です。2017年に本堂は火災で焼失したため、現在、歓喜天堂が仮本堂になっています。

奥が本堂のあった石段です。

仮本堂の歓喜天堂。

ちなみに本堂の薬師如来は運び出されて無事でした。

大師堂です。

稚児大師像が祀られています。

旧本堂に近い所に「羅多羅童子」がいらっしゃいました。

前掛けをされています。

旧本堂に向かって右下のスペースに不動の祠があります。

小さいですが、「羅多羅童子」の真言が書いてあります。

隣にはお地蔵様が…。

特には記載はありません。

他にもこのお寺は様々な像などがあります。

七福神です。

八十八ヶ所堂。

四国88カ所のお砂踏み道場です。

遍照堂。

別格20霊場のミニ霊場。

こちらは西国三十三観音回廊です。

お砂踏み道場となっています。手前から1番。

いろいろと見ていると、時間が経つのが早いです。さあ、移動しましょう。12:15。

〔不動霊場〕第10番・東禅寺

続いて、童学寺と同じ石井町の東禅寺に向かいます。JR徳島線を越えて北側に10分ほど進んだところです。ちょっと幹線道路より内側なのでグルグル回ってしまいました。⇒石井駅から六条大橋を通る県道34号よりも西側の道路からアクセスした方が良いです。入口に案内看板が出ています。それ以外から入るとどこにあるか分かりづらいです。12:35。

駐車場は広めです。

新しそうな建物が見えます。駐車場も最近整備されたのかもしれません…。

石柱も新しそう。

東禅寺は南北朝時代の創建とのことです。本堂は、2020年に改築されていました。

ご本尊は阿弥陀如来になります。

奥に不動堂がありました。

なぜか古いとありがたみを感じます。

手前に「不思議童子」がいらっしゃいました。

不思議ちゃんではないですね。笑顔の表情!

不動堂脇は水子地蔵のようです。

経木があります。

〔不動霊場〕2番・明王院

さあ、今日巡るお寺は四国10番・切幡寺よりも西側3カ所なので、西に向かいましょう。まずは、切幡寺のある阿波市市場町の西隣の阿波町に建つ明王院です。13:15。

県道から少々南に入ります。

南向きに建っているので、駐車場から住居に入ってしまいそうになりますが、南側から回ると石門があります。

山門かと思いきや鐘楼でした。

明王院は弘法大師によって、「谷島の渡し」付近に堂宇が創建されますが、1543年の大洪水によって本堂が流失するも1622年入って再建されました。入口左手側に不動堂があります。

堂の前に「制咤迦童子」がいらっしゃいました。背高ノッポではないな…。

ちょっとふくよかですね。

こちらの不動は、「鼠不動」といって米を食い荒らすネズミを追い払って、豊作に対する願いが込められているそうです。

ミッキーマウス好きは複雑!?

こちらは持仏堂で、阿弥陀如来が祀られています。

こちらが本堂といった感じですね。

こちらが納経所です。

「こうやくん」がおりました。

南側には、吉野川の堤が見えます。13:30。

最近は異常気象が多いので川沿いの方は心配ですね。

〔不動霊場〕3番・最明寺

お次は、"うだつ"の建物で有名な美馬市脇町の最明寺です。"うだつ"の建物の地区よりも東側の脇町ICに近い所にお寺は建ってます。14:10。

お墓ストリートを抜けた先に門が見えます。左側にも車道アリ。

最明寺は行基が開山した、萩の花が有名なお寺です。山門の奥が本堂で、本尊は聖観音です。

"うだつ"の上がった建物が多かったので昔はさぞ賑やかだったのでしょう…。

一番奥の方に不動明王を祀っている護摩堂があります。

綱が張ってあります。

不動明王の左右の4体の像が印象的です。

お寺にはこの手のストーブがよく似合います。

護摩堂に向かって右側にいらっしゃいました「不動恵童」です。

「不動」が付いていて、良いお名前ですね。

その隣には不動明王の像もありました。

隣同志仲良く…って、童子は家来だった…。

「西国三十三観音」の表記のある建物が…。

中を覗くと…。

団体の金の観音様でした。

ありがたや、ありがたや…。

広い敷地の最明寺でした。14:30に出発。

〔不動霊場〕9番・明王院

さて、本日最後のお寺は、前の2つのお寺の真ん中あたりで吉野川対岸に渡ったあたりにある吉野川市の明王院です。こちらは、弘法大師が四国巡錫の際に立ち寄って開基したとされています。

正面に石柱が見えます。

どっしりとした本堂です。

テントが張ってあるので何か催しがあったのでしょうか…。

本堂手前に「召請光童子」がいらっしゃいました。

何か棒状のものを持っています。

本堂内部です。

こちらは「川田不動」とよばれているようです。

大師堂です。

鬼瓦の上に反っているヤツがネコの手のように見えてしまう…。

焔魔堂もありました。

桜が見頃になってきました。

穏やかな雰囲気のお寺でした。

今日のラストのお寺にふさわしい感じ…。

この後、先日、焼山寺を一緒に巡った"空海シスターズ"の「空さん」が一足先に帰るので徳島阿波おどり空港まで見送りのお接待します。海さんはあと3日頑張ることになっています。

川島城跡?そんなお城あったんだ…。

打ち終わった井戸寺で空さんを15:30頃ピックアップして、17:00には空港へ…。第一弾の区切り打ちお疲れさまでした!

後ろにひな人形のピラミッドが…。

今日も小刻みに回りましたね。明日、不動霊場は結願になるので、頑張りましょう!

(つづく)

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