雑記帖

『赤いスイートピー』について

今日は曇っていましたが、だいぶ暖かくなり春を感じさせる一日でした。80年代が中高生世代の私にとって春を感じさせる曲といえば『♪春色の汽車に乗って 海に連れて行ってよ…』の松田聖子『赤いスイートピー』です。

この曲はユーミン(呉田軽穂)作曲で、メロディーはもちろん良いのですが、歌詞がいいですね…松本隆!。冒頭の『春色の汽車…』…これだけでもいろいろ考えさせられます。「黄色?」「オレンジ?」、「電車じゃないの?」、「汽車だから地方の人なの?」みたいな…。『タバコの匂いのシャツにそっと寄りそう…』の部分は宇多田ヒカルのFirst Loveの『…タバコのflavorがした』ほど直接的じゃないところがいいですよね。ところで、この曲の「スイートピー」ですが、男性はどんな花だかわからない人も多いのではないかと思います。「チューリップ」「パンジー」「マーガレット」などは、形やどんな色があるかも大体想像がつくのですが、「スイトピー?」と…。また、この曲が発売された当時はピンクの「スイトピー」はあったものの赤はなかったそうです。「ピンク」を「赤」として成立させたのでしょうか。⇒そういえば小椋佳作曲の「シクラメンのかほり」は香りがないシクラメンについてあえて歌っているそうでなかなか奥が深いです(歌詞の中で香りについて言及はなく、題名だけです!)。

そういえば同じ松田聖子で松本隆作曲の『渚のバルコニー』ですが、当時「バルコニー」自体が詳しくはわからないのに「(ラベンダーの咲いた霧の出やすい海岸沿いの建物の)テラスっぽいところ」をイメージさせて、聞き手側にそれぞれの「バルコニー」を作らせているのが今更ながらスゴイなと思います。それとも「渚のテラス」にしようとして符割が合わなかったのでしょうか(笑)。

ここで、ちょっと松田聖子の曲で気になる点をいくつか…。
①『チェリーブラッサム』は桜の季節に「ツバメが飛ぶ?」関東では桜の時期にツバメはまだいない事が多いので、ちょっと南の地域なのでしょうか…。
②『風立ちぬ』の「すみれ、ひまわり、フリージア」はなぜ羅列しているのか?春⇒夏⇒秋の季節の巡りを現わしているのかと思っていたけどフリージアは春の花でした…。(最初聞いた時は「フリージア」の部分は「栗」「いじあ?」って何の事かと思っていた)
③『小麦色のマーメイド』はもちろん例えですよね?「私、裸足のマーメイド…」、足がある人魚はいないですもんね…。

※①‥三浦徳子作詞、②③‥松本隆作詞

最近、昭和の曲が"シティーポップ"として脚光を浴びていますが、作詞家という言葉の専門家が曲を作っていたケースも多いので、メロディーはもとより、歌詞にも魅力があったように思います。

(おわり)

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